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整備士の資格、結局どれを取ればいい?——年収差と取得ロードマップ
【この記事を書いた人】ヨッシー

トヨワク キャリアアドバイザー
トヨタ系ディーラー出身。現在は全国のトヨタ系ディーラー採用担当者と直接連携しながら、整備士さんの転職を日々サポート。年間100名以上の転職支援実績を持ちます。
「3級を持ってるけど、2級は取った方がいいのか」「資格を取っても、実際どれくらい給料が変わるのか」——整備士の資格については、こういった疑問をよく聞きます。
なんとなく「資格は取った方がいい」とはわかっていても、いつ、どの資格を、どんな順番で取ればいいのかを具体的に説明できる人は多くありません。
この記事では、実際の求人データをもとに、資格ごとの手当額・取得のロードマップ・その先のキャリアパスまで解説します。
資格が「年収」に直結する理由
トヨタ系ディーラーの求人を見ると、2級整備士を条件にしている求人が56.1%と半数を超えています。3級を条件にしている求人は31.4%です。つまり、3級のままでは応募できる求人の選択肢がその分狭くなるということです。
求人に記載された必要資格の内訳(トヨワク掲載求人票より)
2級整備士を条件にする求人:56.1%/3級整備士を条件にする求人:31.4%/1級整備士を条件にする求人:0.3%(1級は応募条件というより、入社後のキャリア到達点として使われる傾向)
※残りは普通免許のみで応募可能な求人や、資格の組み合わせが異なる求人などです。「資格なし」で応募できる求人も13件(全体の0.3%)存在します。
資格は「応募できる求人の幅」だけでなく、毎月の資格手当という形でも直接収入に反映されます。次の章で、実際の手当額を見てみましょう。
資格ごとの手当額、実際どれくらいか
実際の求人票に記載されている資格手当の金額です。級が上がるほど金額も上がる傾向がはっきり出ています。
このほかにも、トヨタ検定(メーカー独自の検定)や検査員資格に対する手当を別途設けている会社も多く、複数の資格を持っていると手当が重複して支給されるケースもあります。実際の求人には「各種資格・スキルに応じて、最大月106,000円の手当」という例や、「トヨタサービス技術検定1級取得で20万円を一時金として支給」という例もありました。(これらは複数資格を組み合わせた合算額・一時金の例で、国家1級整備士の手当単体の金額ではありません)
資格手当の金額や上限は会社によってかなり差があります。「資格を取れば必ずこれだけ上がる」という一律の金額はなく、応募・転職の際は求人票の資格手当欄を必ず確認することをおすすめします。
資格取得のロードマップ——いつ、何を取るべきか
整備士資格には段階があります。多くの方が歩む標準的な流れは次の通りです。
- 3級整備士——専門学校を経ずに実務からスタートする場合の最初のステップ。2025年7月の制度改正で必要な実務経験は6ヶ月程度に短縮されています(学歴によって3ヶ月〜6ヶ月程度の幅あり)
- 2級整備士——求人の半数以上がこの資格を条件にしており、「選べる求人の幅」が大きく変わる分岐点。専門学校(2年制課程)を卒業すれば3級を経由せず直接目指せる一方、専門学校を経ない場合は3級取得後に実務経験を2年程度積んで目指す(同じく2025年7月の改正で短縮)
- 検査員資格——2級整備士取得後、整備主任者として1年以上の実務経験と研修を経れば目指せる資格。1級を経由する必要はなく、2級からの現実的なステップアップ先
- 1級整備士——全国でも取得者は整備士全体の4%未満とごく少数のベテラン向け資格。手当額も大きく、工場長・サービスマネージャーなど管理職への足がかりにもなる
整備専門学校(2年制課程)に在学中の方は、卒業時に2級整備士の実技試験が免除され、学科試験に合格すれば2級を取得できるルートが一般的です(学科試験は免除されないため、在学中の対策が重要です)。さらに1級を目指す4年制課程を設ける学校もあります。
就職活動中の方が気になる初任給の目安ですが、トヨタ系ディーラーの求人では月給19万〜24万円程度からスタートする例が多く見られます。同じ新卒・1年目でも、会社によって初任給や資格手当の設計は異なるため、求人票を比較する際は基本給だけでなく資格手当・賞与の有無まで含めて見ることをおすすめします。
「資格なし」で応募できる求人は全体の0.3%とごく少数ですが、実際には研修制度を設けて未経験者を受け入れ、正社員として実務を積みながら3級取得を目指す形でスタートする会社が多くあります。試用期間中であっても、給与や社会保険のルールは通常の雇用と同じように適用されます。「未経験者歓迎」「研修制度あり」といった求人がどこにあるかは、CAに相談すると効率的に見つけられます。
異業種から整備士を目指す方も、この段階を一つずつ踏むことになります。未経験からでも3級取得までは決して遠い道のりではなく、実務経験を積みながら計画的にステップアップしていくのが現実的なルートです。
資格取得の費用は、会社が負担してくれるのか
資格取得には受験料・講習費用がかかりますが、多くのディーラーには支援制度があります。求人票に実際に記載されている例です。

ヨッシーの一言
「『資格取得支援制度あり』という記載は多くの求人にありますが、実際にどこまで負担してくれるかは会社ごとに差があります。受験料だけなのか、講習費用まで含むのか、面接で具体的に聞いてみることをおすすめしています。」
求人票には「公的資格取得支援」「通信教育講座の補助」「大型・中型免許取得費用の補助」といった記載が多数あります。資格取得を後押しする体制があるかどうかは、長く働くうえでの働きやすさにも直結します。
資格を取った先にあるキャリアパス
資格は手当のためだけのものではありません。実際の求人票のキャリアパス欄には、資格取得と昇進の関係が具体的に書かれています。
「エンジニア→エンジニアリーダー→サービスフロント→サービス主任 ※習熟度と保有資格によって昇進年数は増減します。」
——トヨワク掲載求人票より
「【あるサービスマネージャー(工場長)の経歴】整備士(1年目〜11年目)→本社技術グループ(12年目)→サービスアドバイザー(13年目〜17年目)→サービスマネージャー(18年目〜)……現在40代前半(21年目)で工場長として活躍」
——トヨワク掲載求人票より
検査員資格や1級整備士を積み上げていくと、エンジニアリーダー・サービスマネージャー(工場長)といった管理職への道が開けやすくなります。ただし実際の昇進スピードは会社ごとの評価制度によって異なり、資格だけで自動的に決まるものではありません。長く現場でキャリアを積んできた方にとっても、資格の積み上げはこれからの働き方を選ぶ材料になります。
今の職場は、資格取得をきちんと評価してくれるか
資格を取っても、それが評価や収入に反映されない職場もあります。以下の項目を確認してみましょう。
資格手当の金額が就業規則や給与明細で明確になっていない
2級を取得したのに、応募時と同じ業務・待遇のまま変わっていない
資格取得の受験料・講習費用を自己負担している
上位資格を取得した先輩が、周囲より評価・昇進しているのを見たことがない
当てはまる項目が多い場合、資格を取っても正当に評価されにくい職場である可能性があります。同じ資格でも、会社によって手当額や評価の仕組みは大きく異なります。
今の自分は、何から始めればいいか
- 在学中・就活中の方——学校で取得できる資格の範囲と、志望先の初任給・資格手当を求人票で比較する
- 今すぐ動きたい方——今の資格で応募できる求人がどれくらいあるか、CAに確認する
- 資格取得を続けながら見極めたい方——今の職場が資格取得をきちんと評価しているか、上のチェックリストで確認する
よくある質問
まとめ:資格は「取って終わり」ではなく「選択肢を広げるもの」
資格は毎月の手当として収入に直結するだけでなく、応募できる求人の幅・その先のキャリアパスにも影響します。ただし、資格を取っても正当に評価されるかどうかは会社次第という現実もあります。
今の職場が資格取得をきちんと評価しているか、他の会社ではどうなのか——気になる場合は比較してみる価値があります。
「今の資格でどんな求人が選べるのか知りたい」という段階からでも、ぜひご相談ください。
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