取材で出会ったのは、それぞれが全く異なる形で「強さ」を体現する、3つのチームの姿だった。


・一つは、完璧を求める「ストイックな強さ」
相棒への伝達の確実性を極限まで高めるため、「了解」を捨て「OK」に変える。そこには一切の妥協を許さない職人の矜持があった。

・一つは、仲間を信じる「温かい強さ」
「責任は俺たちが持つ」というトレーナーの一言でプレッシャーを笑顔に変える。応援Tシャツや手作りうちわが物語る、ユナイテッドトヨタ熊本の絆。

・一つは、運命を掴む「覚悟の強さ」
抽選で掴んだチャンスに戸惑いながらも、先輩・同期・後輩の想いを背負い、全国の舞台で堂々と輝いた茨城トヨペットの高巣選手。

なぜ、こんなにも異なる強さが、同じ1つのコンテストから生まれるのか。


取材を終えて確信したのは、どのチームにもその強さを育む共通の「土壌」が存在していたということだ。

選手たちは、決して孤独ではなかった。
練習拠点に差し入れを運ぶ仲間たち。
内緒で作られた応援グッズ。
若者の挑戦を全力で後押しする先輩たち。

そして、そこには必ず、すべてを許容し育てるトヨタの企業文化があった。
この揺るぎない土壌こそが、多様な才能を開花させる源泉なのだ。

この取材は、エンジニアという仕事の壮大な舞台裏を見せてもらう体験だった。


彼らは、ただクルマを整備しているのではない。
「信頼」という、その先にある価値を、それぞれの強さで形にしているのだ。

私たちはキーをひねるだけで何の疑いもなく、重い鉄の塊に命を預けている。
この「当たり前の安心」は、決して偶然ではない。


多くの課題と向き合いながら、その向こう側で私たちのカーライフを支えている、
情熱に燃えるヒーローたちの存在があるからこそ生まれるものなのだ。


だから、どうか覚えていてほしい。
モビリティを利用する時の、あの当たり前のような安心感は、
彼らが日々積み重ねた信頼の結晶であることを。

そして、これからもずっと、
私たちの命と笑顔を支えてくれる、
トヨタのサービスエンジニアがいることを。