【茨城トヨペット様】抽選から始まる挑戦、そして運命の決戦へ。茨城の若きエンジニア、心温まる応援

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【茨城トヨペット様】抽選から始まる挑戦、そして運命の決戦へ。茨城の若きエンジニア、心温まる応援

出場者インタビュー

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高巣晟寿選手

高巣 晟寿 選手

茨城トヨペット
 
もし、大きなチャンスが予期せぬ形であなたのもとに舞い込んできたら、どう感じるだろうか?
嬉しい反面、「自分でいいのだろうか」という戸惑いや、周りへの申し訳なさを感じるかもしれない。

これは、茨城で働く若きエンジニア、高巣晟寿(たかす せいじゅ)選手の物語である。
同期の半数が手を挙げた全国大会への切符を、「抽選」という形で手にした一人の青年。
その彼が、プレッシャーを乗り越え、自らがチャンスにふさわしい男であることを証明し、
そして今、その経験を次の世代へと繋ごうとしている。
彼の挑戦は、きっと私たちの心に何かを問いかけてくれるはずだ。
運命のスクリーン。若き実力者の、覚悟
物語の主役、高巣選手は入社3年目。
高巣選手ポートレート
彼はすでに「国家整備士2級」と、難関である「トヨタサービス技術検定2級」をその手に持つ、確かな実力を備えた若きエンジニアだ。

その日、研修室の空気は、彼を含めた若者たちの熱気で満ちていた。
全国大会、新人部門への参加者募集。同期18人のうち、半数近くの腕が誇らしげに挙がった。「自分こそが」という熱意を、その誰もが持っていた。

しかし、代表の選出方法は、なんと「抽選」だった。
スクリーンに映し出された回転する名簿の中から、たった一つの名前が選ばれた。高巣選手だった。

「本当に当たったんだ、みたいな。宝くじみたいな感じでした(笑)」
本人がそう振り返るように、それはあまりに突然の出来事だった。きっと、嬉しいという気持ちと同時に、「何が起こったかわからない」という複雑な気持ちもあったことだろう。
その瞬間から、彼はただの幸運な青年ではなくなった。
手を挙げながらも選ばれなかった、志高き同期たちの想い。そのすべてを背負って全国の舞台に立つという、重責を担うことになったのだ。
応援がくれた、最高の力
大会当日。会場に響き渡る声援に、高巣選手は驚きを隠せなかった。

応援席の様子
なんと、店舗の先輩・後輩たちが大挙して応援に駆けつけてくれていたのだ。
「応援に来てくださってるのに、声や動きが小さくなってしまうと申し訳ない」
その一心で、彼は声を張り上げ、キレのある動きを見せた。

高巣選手は、「3年間仕事を続けてこられた理由は、店舗の皆のおかげ」と語っていた。
その言葉の意味が、この光景に凝縮されていた。
「みんな本当に仲が良いんです」
その日常の温かい関係性が、最高の応援となって彼の背中を押した。
全国にできた、新しい仲間
この挑戦が彼にもたらしたものは、技術の向上だけではなかった。

全国の仲間たちとの交流
大会前のホテルでの生活は、まるで合宿のようだったと、彼は嬉しそうに語る。
全国から集まった、同じ志を持つ新人選手たち。ライバルである彼らと、あっという間に打ち解け、
インスタグラムを交換し、グループLINEを作るほどの仲になったそうだ。

茨城という場所から、全国へ。この大会は、彼の世界を大きく広げた。
こんな素敵な出会いがあるのなら、少し勇気を出して挑戦してみるのも悪くない、
そう思わせてくれる。
受け取ったバトンは、次の世代へ
そして今、高巣選手の視線は、すでに未来へと向いている。

取材の最後に、彼は驚くほど頼もしい目標を語ってくれた。

「来年2月の社内コンクールで、今いる後輩2人が優勝できるように、教えていけたらなと思います」

茨城トヨペットでは、「茨城トヨペット サービススキルコンテスト」として社内大会を開いている。
2年次エンジニア競技部門の優勝経験者でもある高巣選手は、教わる側から教える側へと歩みを進めているのだ。

後輩たちへのバトン
幸運から始まった彼の物語は、ここで一つの円環を閉じようとしている。
先輩たちから受け取った教えと、仲間たちからもらった応援。
そのすべてを、今度は自分が後輩たちへと手渡していく。

一人の若きエンジニアの挑戦は、茨城トヨペットというチームの未来を育む、大きな力へと変わったのだ。
彼の物語は、まだ始まったばかりである。